北緯40度
vol.166

「将来に希望を持って」

秋田県信用保証協会
会 長 加 沢 潔氏

 今回は、秋田県信用保証協会会長の加沢潔氏にご登場願いました。

 はじめに、長引く不況の中でがんばっている県内中小企業の方々へメッセージをお願いします。

 国内景気は戦後最悪といわれるほど低迷しております。県内においても同様に個人消費の不振、住宅着工の減少、企業倒産の増加など、中小企業を取り巻く環境は非常に厳しいものがあります。
 このような情勢の下で、大変なご苦労をされていることと思いますが、10月から金融安定化特別保証制度がスタートし、また総額23兆円超の緊急経済対策の実施が決まるなど、先行きは決して悲観要因だけではありません。将来に希望を持ってがんばっていただきたいと思います。

 金融環境の変化のなかで、中小企業の資金調達が厳しくなっているといわれていますが、秋田県はどのような状況なのでしょうか?

 長引く不況の影響で中小企業のバランスシートが相当悪化しており、これまでと同じ条件での借入が困難になっている企業が増えているようです。
 県内中小企業の資金調達は大部分が金融機関借入ですが、保証協会では中小企業の社債発行に保証を付けることで金融機関等が引き受けやすくなり、社債発行が容易にできる保証システムを現在検討しているところです。実現には少し時間がかかりますが、これによって資金調達手段の多様化が期待されます。

 10月1日より実施されている「中小企業金融安定化特別保証制度」に対する県内中小企業者の期待は大きいと思われますが、反響はどのようなものでしょうか。

 金融安定化特別保証融資は、10月末現在で999件215億円の申込みがあり、731件156億円の保証となり、10月の実績は全国で24位、東北では青森に次いで2位となっています。申込みは11月に入ってからも毎日20億円前後で推移しており、予想以上の反響の大きさに驚いているところです。
 また、この制度の実施によって企業倒産がやや沈静化してきたとの報告もあり、県内経済の「下支え」として機能を発揮しているのかなと思っています。

 金融機関の信用リスク管理が厳しくなっている中で、会長がお考えになる「これからの信用保証協会の役割」についてお聞かせ下さい。

 現状では金融機関経由の申込処理が大部分である為、保証協会職員の顔が見えないとの指摘も少なくありません。
 従って、保証協会が企業との関係においても、もっと能動的に対応することが大切でありますので、企業に対し保証融資前後の継続的訪問相談や専門家によるセミナーなどを企画し、積極的に行動する必要があると考えております。

 最後になりますが、お忙しい中、余暇はどのようにお過ごしですか。

 GOLF、囲碁、庭木いぢり等趣味に没頭、常に動いていないと「自分でない」と云う性分なのか、最近は健康増進を兼ねてゴルフに熱中しています。


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