平成11年の新春を迎え、謹んでお喜び申し上げます。
日頃、本会にお寄せいただいておりますご支援とご協力に対しまして、心より厚く御礼申し上げます。
過ぎ去った昨年を顧みますと、景気の後退がより深刻化し、消費の低迷、大型倒産、株価の下落、不安定な為替相場等により、大変厳しい年でありました。
特に、最近の中小企業を取り巻く環境は、規制緩和による競争の激化、労働時間の短縮、さらには、環境・リサイクル問題への取組み、情報化の推進等多くの課題への対応を迫られております。
このような状況を打開すべく、政府は数次にわたる経済対策を打ち出してきましたが、本会としても国・県に対しては、中小企業等の貸し渋り対策として創設された「中小企業金融安定化特別保証制度」の拡充について、県内金融機関に対しては、「貸し渋り」の解消について強く要望してまいりました。その結果、伸び続けていた企業倒産件数もようやく沈静化しつつあり、この新しい年が中小企業の皆様にとって希望が持てる年となることを念願するものであります。
昨年、「和と輪で築いた半世紀 創意で挑戦新世紀」をテーマに中小企業団体全国大会が徳島で開催されましたが、この不況下においては、このテーマのように“和と輪”を大切にして元気のある企業を目指して挑戦していかなければならないと痛切に感じているところであります。
組合の皆様方におかれましては、新しい視点に立った組合運営の見直しを行い、組合員のニーズを的確に把握し、そのニーズに対応できる組合づくりに努めるとともに、一致団結して新たな事業分野の開拓に勇敢に立ち向かっていただくことを期待しております。
一方、本会といたしましては、新年に向けて協同組織に参加されている企業等の皆様に対しまして、国・県等の施策の情報提供や経営等の企業活動の支援を側面からサポートできる体制を構築しつつ、各企業との連携を深め、皆様方のニーズに対応してまいりたいと存じております。
国においては最近の経済・社会の環境の変化を踏まえ、現在、中小企業組合組織の新しい方向付けを検討されております。全国中小企業団体中央会及び各都道府県中央会と一致協力して、中小企業の皆様にとりましてこれまで以上に貢献できるようなよりよい政策の実行を要望してまいる所存であります。
最後に、本年が会員組合並びに組合員企業の皆様にとって新たな飛躍の年となることを祈念いたしまして、新年のあいさつといたします。
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