中小企業白書(平成11年版〜その(2)) 中小企業庁は先に「経営革新と新規創業の時代へ」を副題とする「平成11年版中小企業白書」を発表した。今月は先月号に引き続きそのポイントを掲載いたします。
▲中小企業の景気動向 |
第1図 景気の山から見た業況判断D.I.の推移 |
第2図 設備投資と業況判断D.I.の関係(中小製造業) |
▲不況下の資金調達環境 ・資金繰りは平成9年3月以降急速に悪化。金融機関の貸し出し姿勢も厳しくなり、大企業では貸出条件面で厳しくなったのに対し中小企業では借り入れ自体が困難になったケースが多い。こうした状況下で「貸し渋り対策」を受けて政府系中小機関の貸付と保証承諾額は、平成10年10−12月期には急増した。又、倒産は急速に減少しているが、金融機関の貸出姿勢は個別企業の業績、資金需要等が大きく影響しており、企業規模の影響は小さい。 (第3図〜第5図) |
第3図 貸出姿勢で厳しくなった点 |
第4図 信用保証協会の保証業務状況 |
第5図 金融機関の貸出姿勢 |
▲中小企業をめぐる新たな課題 ・情報化は規模が小さい企業ほど遅れている。しかし中小企業の中でも、増益企業はコンピュータの導入に積極的である。 ・規制緩和については総じて肯定的で、前向きの対応を考えている企業が多い。特に業況の良い企業ほど規制緩和への対応には前向きの姿勢を示している。 (第6図) |
第6図 開規制緩和全体への賛否 |
む す び |