フロム情報連絡員
製造業振るわず
D.I値再び悪化
情報連絡員80名
回答数  73名
回答率 91.3%
7月分


図の見方●前年同月比の【D.I値】をもとに作成しております。

 情報連絡員報告による7月分の県内景況は、前年同月と比べて景況が「好転」したとする向きが11.0%(前月調査13.3%)、「不変」が46.6%(同45.3%)、「悪化」が42.5%(同41.3%)となり、業界全体のD.I値は−31.5ポイントで前月調査−28.0ポイントと比較して3.5ポイント悪化した。
 非製造業が幾分回復したにもかかわらず、製造業の不調が、全体のD.I値を引き下げた形となった。全体的に厳しい状況がうかがわれる中で、販売価格、設備操業度、取引条件がいくらか改善している。


対前年同月比
好転悪化割合 業界全体


業界の声
☆スーパーの出店攻勢が続き、価格競争が一層激しくなっている。
(食料品)

☆7月の県内清酒出荷量は3,346キロリットルで前月比では133.8%と大幅な伸びを見せた。中元ギフト商戦の効果があったものと思われる。
(食料品)

☆秋物への移行時期であり期待したが、猛暑の影響により秋物需要のスタートが遅れている。
(ニット)

☆関東向け及び地場とも製材品の動きが低調。価格面も含め全体的に厳しい状況にある。
(木材・木製品)

☆住宅公庫融資申し込みの減少の影響が、今後プレカット各社に予想される。
(木材・木製品)

☆スポットものにいくらか受注増が見られたが、全体としては納入単価の低迷などで厳しい状況が続いている。
(印刷)

☆出荷数量は、121,315m3で前月比では102.7%と若干増加したが、前年同月比では90.3%と減少しており、依然として厳しい状況。
(生コンクリート)

☆建築鉄骨は、量的には今一歩であるが、価格面では低落傾向から停滞期に入った。橋梁等における入札方法の変更により、益々「地元物件の地元企業受注」が難しくなってきている。
(鉄鋼・金属)

☆中元用品の時期で活況を呈している。商品別では、リキュール、発泡酒の伸びが大きく、低価格志向が顕著になってきている。
(酒類卸)

☆ガソリンは前月比66銭値下がり、1リットル当たり105円55銭。軽油は6銭値下がり、84円37銭、灯油は18リットル宅配で836円と8円値上がりした。元売りからの仕切価格が依然上昇しているにもかかわらず、ガソリン、軽油が値下がりしたのは、一部地域での安値競争の再燃によるもの。
(石油小売)

☆公共工事の小規模設計に若干の受注がある程度。住宅関連はほとんど動きがない。
(設計)

☆前月比で101%、前年比で95%と落ち込んでいる。小口の観光客は増加しているが、大口観光客の伸びがない。
(タクシー)

☆公共工事は土木が、県の道路工事と秋田市の下水工事の発注が中心。建築は小型物件が一部に見られるのみ。民間工事の住宅関連は伸び悩み状況。競争激化で安値受注傾向が蔓延している。
(建設)

☆メロン、スイカ等の青果・果物、自主米、肥料、清酒、木製品、鉄骨等多品目にわたって、荷動きが全体的に増加傾向である。しかし昨年同期に比べ燃料代が約10円/リットルの上昇で、運賃の低下傾向と併せて経営圧迫の原因となっている。
(運輸)


連絡員の素顔 
  vol.18

大館曲ワッパ協同組合
理事長 伊藤 国弘氏 

■業界の現状─
  プラスチック製品の台頭、生活様式の変化に伴う需要の変化、後継者不足、従事者の高齢化、更には内需の冷え込み、原材料である天然秋田杉の減少など厳しい現状が続いています。しかしその反面、木の特性でもある温もり、暖かさ、豊かさが見直されつつあり、お弁当、おひつ、酒器等の売れ行きが伸びつつあります。
 消費者も、使い捨ての時代から、残しておきたい伝統と技術の製品購入に志向が変わりつつあります。

■今後の事業展開について─
 原材料である天然秋田杉に代わる代替材の商品開発、売れるものづくり商品の開発、手づくり体験交流を通じた需要の喚起、研究施設、販売施設等の人材育成交流施設センターの設置など山積しています。

■休日の過ごし方について─
 営林局署時代から山歩きが好きで、暇をみつけては近くの山々をスケッチブックを携え、水彩画を楽しんでいます。
 自然に触れることが一番のストレス解消になります。



→目次へ

Copyright (c)2000 秋田県中小企業団体中央会
URL http://www.chuokai-akita.or.jp/