平成13年度 |
第1回理事会で通常総会提出議案である平成13年度事業計画案が決定しましたので、今月は、本年度の重点事業についてその事業概要について特集します。 |
1.中央会のIT関連事業について |
平成12年通信白書によると、我が国のインターネット普及率は、世帯が19.1%、事業所が31.8%、企業が88.6%となっており、様々な場所におけるインターネットの利用が拡大を続けています。 県内企業においても、電子商取引(EC)ビジネスへの参入が急速に加速しており、製造業においてもインターネットでの「出会い」がきっかけでビジネスが成約した事例が出始めています。 本会では、平成13年度は下記3つのポイントで、県内企業の皆様のニーズに応えられる支援を行うこととしています。 (1)ホームページを活用したビジネスへの支援 (企業紹介→ECへの対応) (2)IT関連技術の習得 (各種研修会の開催) (3)業界単位でのIT推進による受注拡大 (清酒製造業界・機械金属業界 等) ○ホームページ作成支援 ホームページを活用し、新たな受注活動の拡大を目指す組合・企業に対して、ホームページ作成費の2/3を助成します。 ※助成対象は、A4/4ページ(組合)・A4/3ページ(企業)以内です。 ○ホームページ作成研修の開催 ホームページの更新・拡張を自社で行うことができるよう必要な技術の習得を目指しホームページ作成研修(基礎)を開催します。(1回3日で3回開催) ホームページ作成の基礎を習得済みの方には、更に高度な内容でホームページ作成研修(応用)を開催します。(1回2日で2回開催) ○パソコン活用研修の開催 事務作業の効率化のための、ワープロ・表計算・プレゼンテーションソフトの活用技術並びにインターネットの基礎的活用技術の習得を目指した各種研修会を秋田・大館・横手3会場で開催します。 (1回3日で25回開催) ○出張研修の実施 ホームページ閲覧、電子メールの活用方法等インターネットを操るための基礎的操作を学びたい経営者のために、本会指導員がパソコンを持ち込みマンツーマンで対応します。 (1社2時間/延べ30社へ訪問) ○IT戦略セミナーの開催 業種別(製造業・小売サービス業)に、インターネットをビジネスに活用するためのヒントを探ることができるセミナーを開催します。(秋田市) また、地域の活性化とITとの関わりについて、事例を通して研究できるセミナーを県内2会場で開催します。(大館市・横手市) 研修会の開催案内、お申し込みについては、各組合にパンフレットを配布しております。また、本会ホームページでも情報提供しておりますので、ご活用下さい。 |
2.グループ連携マーケティング事業について |
本県の清酒出荷量は全国第4位の地位にあるものの、年々減少しているのが現状です。 このような中で羽州街道(現国道13号線)沿いで活動している酒蔵5社(阿桜酒造、浅舞酒造、日の丸醸造、両関酒造、秋田清酒)が互いの販路・商品等の経営資源を持ち寄り、あきた羽州酒蔵街道の会を結成し、詰め合わせセット商品を武器に、共同でマーケット活動を展開しています。 当グループでは、「日本酒を楽しむ会」と称する、エンドユーザー参加型の試飲会と、お互いの販路(主に首都圏百貨店)を持ち寄り、セット企画商品として売込みをかけてきました。 本年度は、これらの活動に加え「お中元・お歳暮」商戦に向けた戦略として、パンフレットやハッピ等の開発と、県外県人会との連携による販路拡大を行うこととしています。 また、「日本酒を楽しむ会」への参加者をユーザー会員として会員証を発行し、ポイント制による「プレゼント」の贈呈等新たな展開を企画しています。 本会では、当グループのマーケット活動費の一部を助成すると共に企画段階から協力することとしています。 このように複数の企業が「緩やかな連携」による新たな事業活動を行う場合、中央会では様々な支援をすることとしておりますので、組合員企業等でこのような動きがございましたら是非ご連絡下さい。 |
3.グループ創業バックアップ事業について |
創業をお考えの方々への支援として、昨年度は「企業組合制度」のPR、個別相談対応を中心に各種事業を展開しました。これが1つのきっかけとなり、県内で3つの企業組合が誕生、活動を開始しております。 企業組合ほっと(通所介護) 本荘市 企業組合男鹿半島振興会(塩の製造販売) 男鹿市 企業組合秋田石販(墓石の販売・設置) 秋田市 本年度は創業相談でのニーズが高い「介護福祉関連」や「情報サービス関連」などを中心に、「企業組合制度」PR、株式会社、有限会社、NPOを含めた創業相談への対応とともに、昨年度に引き続き、以下を柱とした各種支援及びフォローを実施していきます。 県内外の生の創業事例をお聞きいただく事例セミナー開催とともに、創業をお考えの方々からの個別相談を承るため県内3会場でセミナー&個別相談会を開催します。(秋田市、鷹巣町、横手市) また、福祉関連における創業ニーズが高いことから、特に福祉関連の先進企業や企業組合と任意グループ、創業希望者との交流の場を設置し、現場から発生する生の声を踏まえた情報交換を行います。 具体的なビジネスプランを作成するにあたり、クリアーしておくべき問題・課題等の解決支援として、専門家(税理士、社労士等)を交えた創業スタートのフォローアップを行います。 |
4.技術開発等支援事業について |
地球環境に負荷が少なく、化学物質過敏症や環境ホルモン等に対応した人体に負担が少ない自然系断熱材を使用した住宅が望まれている中、昨年度、能代市の(有)西方設計を中心とした「木質断熱材住宅開発グループ」が、木質断熱材の研究開発を中心としたトータル的な住宅生産システム確立に取り組みました。 当システムは、吸放湿、保湿に富み、防湿層がなくても結露が極めて発生しにくい木質系断熱材を断熱・気密パネルに使用することによって、防湿層、気密パッキンが省略できることで、木質繊維断熱材のコストアップ分を若干吸収でき、特に防湿層のポリエチレンの省略はシックハウス症に悩む人々や自然派の人々に強くPRできる材料です。 本年度は、確立された当システムを建築業界、住宅産業界及び一般消費者への浸透を図ります。 リーフレットやCD—ROMによるPRをするとともに、秋田市において開催される「住宅フェア」への試作品出展、東京都での「ジャパンホームショー」への出展・健康住宅セミナーの開催を柱として浸透・PRを実施します。 その他にも「建築知識」や「住まいのエコ知識」などの業界専門誌への掲載や「ニューハウス」「チルチンびと」など一般消費者向けの情報誌への掲載によるPRも同時に行います。 |
5.企業連携シーズ育成事業について |
全国的な健康食品ブームを背景に、秋田発「健康食品」の実現を目指し、本会では昨年「機能性食品研究会」を発足し、試作品開発に向けた研究会を重ねてきました。 食品に「機能性」を付加する食材として、(株)坂本バイオが人工栽培技術に成功した「鹿角霊芝」を用い、同社代表の坂本賢二氏をコーディネーターとして5社7種類の試作品を開発し、内2製品が商品化に成功しています。 本年度は事業を強化拡大し、新たな事業展開をしていくこととしています。 ○マーケティング支援 昨年商品化に成功した企業の販路拡大と、鹿角霊芝共同リーフレットの開発等を支援します。 ○健康食品表示制度の研究 健康食品表示制度の申請に関する具体的内容と費用等について研究します。 ○新たな食材の発掘 企業の皆様の希望による新たな機能性食材を選定し、試作品開発を行います。 ○商品分析 試作した商品の機能性成分の分析を行います。 鹿角霊芝に限らず、企業のシーズを組み合わせ新たな食材の発掘と試作品の開発を展開していきますので、是非ご参加下さい。 |
6.デザイナーズバンク育成事業について |
デザインを基軸として秋田県の産業・文化の振興を図るために組織化された「あきたデザインネットワーク」の活動を引き続きサポートします。 昨年度は、会員同士の交流・ネットワークづくりを重点的に支援してきました。結果、会員であるデザイナーの顔写真、代表的な作品などを網羅した印刷物やインターネットのWeb上で見られるデザイナーズバンクを構築し、早々に立ち上げることにしております。 本年度は、ナイトセッション形式でデザイナーの資質向上・連携を図るほか、産業界の第一線で活躍する経営者などとの交流の場を設け、秋田発のものづくりの促進を目指し、新製品・新デザイン開発や県産品のリニューアル・デザイン開発などによるお互いの業界の振興を支援します。 デザイナーの日頃の活動を県内産業界、行政並びに県民に広く理解していただくため、「デザインフェスタ」(作品展示会ほか)を開催します。 |
7.ポイントカードサミットについて |
交流や研修を目的とした年1回のポイントカードサミットから、全県規模で消費者に支持される合同イベントを行います。 実践的な活動に一歩踏み込み、これを契機に各団体の活性化や加盟店の拡大、全県的な地域商業者の一体感醸成など幅広い展開を図ります。 これはお中元セール時期のイベントを全県のポイント・スタンプの会が足並みを揃えて、全県一斉に行い 消費者にアピールするという趣旨です。 ○平成13年8月10日(金)〜12日(日)の3日間、各会がそれぞれの 地域で全県一斉にポイント・スタンプ2倍セールを行います。 ○8月末頃まで、それぞれの地域で、ユニークな交換会等を行います。 ○その際、合同(共通)のイベントとして「秋田空港発着の 定期便利用による韓国旅行ご招待・ご優待」を活用します。 ※韓国旅行は2泊3日、11月頃の見込みです。 ○11月下旬・ポイントカードサミット開催します。 ※内容は合同イベント総括、事例発表等です。 |
8.青年部交流会事業について |
県内若手経営者で組織している青年中央会の活動としては、「組合青年部」というスタンスで、各青年部長が中心になり研修・情報交換を行ってきました。 しかし、事業内容のマンネリ化・参加者の固定化、減少から青年中央会そのものの存在意義の薄れが危惧されておりました。 そこで、このような状況から脱却すべく、若手メンバーを中心とした会長の諮問機関による検討会を重ねてきました。 その結果、組合の枠にとらわれることなく各企業ベースで参画・活動し、 1.企業同士の人脈を醸成し、広く意見交換を行う場とする。 2.連携を通じ新たなビジネスチャンス発掘の場とする。 以上の場へと変えていく必要があるという新たな方向性を見いだしました。 本会としては、青年中央会の「新たな方向性」と「やる気のある企業支援」を側面からバックアップするため、各地域の青年経営者の方々の生のニーズを吸い上げ、「人脈の醸成」「ビジネスチャンスの発掘」を目的に、県内7カ所にて「地域別交流会」を開催します。 |
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