地区別組合代表者会議を
県内5地区で開催しました


 今年度の「地区別組合代表者会議」は6月12日〜28日にわたり、県内5地区で開催され、110名の出席を得ました。
 この会議では、消費需要の落ち込み、情報化の進展、規制緩和等により一段と厳しい環境に直面している中小企業・組合等が、この厳しい環境をどう乗り切り、新たな発展に向けての方向性を探るため、組合代表者の方々との意見交換を行い、本会に対するご意見・ご要望を頂きました。
 また、秋田会場(講演のみで開催)では、秋田県産業経済労働部次長吉野恭司氏より『秋田の経済・産業を巡る状況について』をテーマにご講演を頂きました。

【秋田会場】
 『秋田の経済・産業を巡る状況について』をテーマに秋田県産業経済労働部次長吉野恭司氏より、企業経営の参考として頂くための講演を行い、これからの県内産業の方向性・事例を交えた今後の企業経営のあり方、具体的には秋田の製造業の強み、秋田の産業の反省点、高齢者対策等についてご提言を頂き、参加者の方々から大変ご好評を頂きました。

 秋田会場を除く4会場では、意見交換に先立ち、本会からは(1)平成13年度実施事業の概要、(2)全国中央会の助成事業の概要、(3)県施策・助成事業の紹介等、組合・会員企業の課題・問題解決のため、組合・企業支援、制度の活用等について説明が行われました。
 引き続き、本会からの報告事項を踏まえて意見交換を行い、今回は特に組合員企業の現状、業界の状況等についての報告が主でしたが、大きく変化する環境に対応した組合活動についての報告もあり、その概要について各地区別に紹介します。

【大館会場】
1.  規制緩和に伴い多くの員外企業の出現、組合員 への支援がこれまで以上に必要と認識している。 組合員に多くのメリットを提供できる共同事業を現在模索中である。
2.  産業廃棄物の関係では、法律だけが先行している感がする。法律の整備が進むほどコストアップにつながっていくように思われ、コストアップにどう対応していくかが今後の課題である。
3.  住宅不況で、売上げは最盛期より大幅に落ちこ み、リストラを行って対応している。これからは住宅メ-カ-に頼らず独自に製品を開発し、住宅メーカーに提案して行きたい。また、採算性を考慮した経営に努めたい。
4.  個性ある商店、商店街作りのための活動、行政、学校等地域と密接に関連した活動等地域密着型のイベント活動を行い、商店街・個店の活性化に取り組んでいる。
5.  街の中心部は固定資産税が高い。街の空洞化が進むのであれば、固定資産税も低くなければおかしいのではないか

【能代会場】
1.  小売業があっての卸売り、個々の組合員企業は厳しい状況にある。組合離れの問題は将来的には危惧している。
2.  公共・民間工事ともハコモノは激減しており、組合経営も厳しい状況にある。行政におんぶにだっこは限界にきている。他社との差別化で、生き残りを図って行きたい。
3.  大型店・ロ-ドサイド店の進出等によって商業環境は激変。週末の売上げは激減傾向にあり、高齢者へのきめ細かなサ-ビス等で対応している。
4.  厳しい流通業界にあって、以前よりIT化に取り組んでいる。組合・組合員間のネットワークの構築により、仕事の共有化を図るようにしている。また、合理化により、取引先を選別している。

【大曲会場】
1.  インタ-ネットにより海外からも問い合わせが来ており、市場はグロ-バル化している。ホ-ムペ-ジの英訳も検討している。
2.  規制緩和により、他業種からの新規参入が相次ぎ、価格破壊等により流通形態が大きく変化してきている。組合員の転・廃業は今後も続くものと予想される。
3.  競合相手との価格面での競争は宿命であるが、最近、釣り銭にも手数料がかかってきた。金融機関への書類提出も多い。これも貸し渋りではないか。
4.  規制緩和は時代の流れで仕方ないとしても、現状は価格破壊と言わざる得ない。
5.  メーカー直消費者という時代の到来に対する備えを行っている。メーカーとして販売体制の変化を見通す目の醸成が必要である。


【横手会場】
1.  組合の青年部が育ってきた。若い力をこれからの組合運営に活用したい。
2.  組合として国・県・中央会等あらゆる補助金を有効に活用して事業の拡大を図ってきたが、今後は組合員にいかに活用してもらうかこれからの課題である。
3.  組合設立当時の目的が達成され、企業間格差が生じてきている。組合としてこれからいかに一致した方向性を見いだせるか課題である。
4.  異業種交流に長年携わってきたが、目的が変わってきている。共通認識の持った人との新たな取り組みを検討中である。

【本会に対する要望】
1.  空洞化の進んでいる商業地域の固定資産税の低減化の支援について
2.  中国から原材料の輸入を検討しており、情報の提供及び支援策について
3.  インタ-ネット上で取り引きした場合の支払保証等について
4.  低利運転資金等、制度資金の活用についての情報提供
5.  中央会にはあらゆる情報源の最たる所になってもらいたい。
6.  昨年、中央会の事業を活用して従業員教育が出来た。今後も大いに活用したいので、支援策の情報提供をお願いしたい。
7.  中央会のIT研修はとても参考になっている。これからも形の見える研修を行ってもらいたい。
8.  協同組合の理念、運営の具体化が難しい。中央会と相談しながら組合運営していきたい。
9.  大型店対策としてポイントカ-ド発行事業及び共同店舗運営に関する支援をお願いしたい。
10.  組合・企業のホ-ムペ-ジがいかに多くの人の目にふれるか。作るだけでなくその後のフォロ-も検討して頂きたい。

等々、多くの要望を頂きました。

【今後の対応について】
 具体的な対応策としては、組合集中指導事業による支援、意見集約のための懇談会の開催、県等の支援策の紹介等を個別的に行うことにいたしております。
 同時に、今年度は組合巡回(訪問)を通じ、課題の掘り起こしを積極的に行うことにしており、会員の皆様へ支援策の提案を行い、期待に応えたいと思っております。 

                  また、各地区の懇親交流会については、地域の組合・企業の異業種の交流にも繋がるとの観点から、来年度以降の開催も強く要望されました。
 組合、企業とも厳しい環境にある中での開催でしたが、代表者会議、交流懇親会を通じて忌憚のないご意見を多数頂き、ご出席の組合代表者の皆様に厚くお礼申し上げます。


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