平成16年度 協業組合実態調査結果の概要

〜組織上の問題点は組合員の高齢化が第1位〜

 協業組合は、組合員の事業の統合によって企業規模の適正化、技術水準の向上、設備や経営の近代化・合理化を図り、生産・販売能力の向上、コストの引き下げ等を実現するための組織として、また、雇用の担い手として重要な役割を果たしているが、今後、様々な経営環境の変化によって、組合の存続・発展に向け新たな事業に取り組む必要性も考えられます。
 本調査は、秋田県内の協業組合を対象に、組織・組合事業・財務面及び今後の方針など全般について調査を行った。
 詳しい内容については、本会調査広報課(Tel. 018-863-8701)までお問い合わせ下さい。
調査概要
調査時点
平成16年10月1日
調査対象
秋田県内19協業組合
調査方法
郵送調査
回答数
19組合
回収率
100%

1 組合員数は平均で9.5人
 組合員数は、「11〜15人」が26.3%と最も多く、「4人」と「5〜7人」がそれぞれ21.1%で続いている。(図-1)

<図-1 組合員数の状況>

2 生産設備の近代化が47.4%
 組合設立の効果については、「生産設備の近代化」が47.4%と最も多く、次いで、「事業規模の適正化(拡大)」が36.8%と続いている。(図-2)

<図-2 組合設立の効果(複数回答)>

3 平成15年度の「黒字」組合は63.2%
 直近3年度の決算状況(税引き前損益)をみると、平成13年度は、「黒字」が57.9%、「赤字」が31.6%、平成14年度は、「黒字」と「赤字」がともに42.1%、平成15年度が、「黒字」が63.2%、「赤字」が26.3%となっている。(図-3)

<図-3 直近3年度の決算状況>

4 ほとんどの組合で後継者が組合事業に従事
 組合員の後継者が組合事業に従事しているかどうかについては、「一部の後継者が従事」が63. 2%と最も多く、次いで、「大部分の後継者が従 事」が31.6%となっており、19組合のうち18の協業組合では後継者が組合事業に従事している(図-4)

<図-4 後継者の組合事業への従事状況>

5 変わらないが過半数を占める
 1年前と比較した経営状況をみると、「変わらない」が52.6%と最も多く、「悪い」が47.4%となっている。
 厳しい経営環境が続く中で、現状維持での経営状況となっている。(図-5)

<図-5 現在の経営状況>

6 組合員の高齢化が問題点のトップ
 組織上の問題点をみると、「組合員の高齢化」が42.1%と最も多く、約半数の組合が問題点として挙げている。続いて、「競業禁止のため事業の多角化が困難」が31.6%、「脱退者の増加と新規加入者補充難」が26.3%となっている。(図-6)

<図-6 組織上の問題点(複数回答)>

〜組合員からの意見〜
 組合員側から組合をどのように思うかについて尋ねたものである。

1 半数以上が組合活動に満足
 現在の組合活動について、「満足である」が20.3%、「どちらかといえば満足」が39.1%と両方合わせると59.4%となっている。(図-7)

<図-7 組合活動について(複数回答)>

2 経営の合理化・コスト削減が過半数を占める
 組合に対する今後の期待内容を見ると、「経営の合理化・コスト削減」が51.6%と最も多く、次いで、「環境・リサイクル・安全への取り組み」が31.3%となっている。(図-8)

<図-8 組合への期待内容(複数回答)>

3 現状のままが3分の1を占める
 組合の今後の方向性については、「現状のままの事業の推進でよい」が35.9%、「組合員の増加等により組織の拡充・強化を図ってほしい」が28.1%、「事業実施体制を強化してほしい」が20.3%となっている。(図-9)

<図-9 組合の今後の方向性(複数回答)>


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