平成16年度 重点事業を振り返って

組織化集中指導事業
 組合が抱えている課題等の解決を図るため、専門家や県内外の先進的なリーダー等を活用し、新規事業の模索、組合員経営者のための経営戦略の構築及び従業員の資質向上のための技術、接客・サービス等の研修を行ったことにより、組合員への経営支援を含めた組合運営全般のレベルアップが図られ、各々の組合において目標通りの成果を上げることができた。平成16年度では、次の12組合に支援を行った。

(1)秋田県自動車車体整備協同組合
(2)秋田県鐵構工業協同組合
(3)能代山本自動車整備協業組合
(4)秋田県漬物協同組合
(5)秋田県自動車電装品整備商工組合
(6)企業組合わか杉保育園
(7)鹿角市花輪新町商店街振興組合
(8)県北自動車整備協業組合
(9)十和田商業協同組合
(10)協業組合湯沢車検センター
(11)湯沢米商協同組合
(12)大曲仙北電気工事協同組合

 17年度も組合の課題解決を図るため、15組合を対象に実施することとしている。

組合特定問題研究会

 業種別組合又は新設企業組合を対象に、組合等が抱える問題点を研究する懇談会を開催し、経営上の問題解決等を図った。
 平成16年度は次の2テーマについて実施した。

1. スタンプ券・ポイントカード組合運営懇談会
◇テーマ「消費者に喜ばれるポイントカードの実践事例」
 ・分科会A「効果的な販促事業について」
 ・分科会B「地域ニーズに合ったカード機能について」

2. 新設企業組合運営懇談会
◇テーマ1「企業組合の財務健全経営の進め方」
◇テーマ2「勝ち残る経営計画(資金計画)について」
 ・分科会A「資金調達力の強化について」
 ・分科会B「介護事業における利用者拡大への取り組みについて」

 17年度も業界等の課題解決を図るため、3テーマで懇談会を開催することとしている。

外国人研修生共同受入事業

 秋田県内で外国人研修生・実習生を共同受入している組合を対象に、その研修生等のトラブルの未然防止と円滑な事業運営が図られるよう財団法人国際研修協力機構の協力を得て懇談会を開催した。

◇テーマ1「成果の上がる外国人研修生受入事業の推進について」
◇テーマ2「外国人研修生受入にあたっての生活指導の徹底について」等

デザイン提案プロジェクト推進事業

 本事業は、県内企業とデザイナーとの交流、県内デザイン業界のレベルアップや新商品開発促進を目的にしており、デザイナー提案型の事業を行った。

1. 地域デザイン懇談会の開催
  田沢湖畔業者組合並びに鹿角市及び湯沢市の商店街を対象に開催した。特に、田沢湖畔業者組合との懇談では、田沢湖の美しい湖水の色「瑠璃色」をテーマにした商品開発や湖畔地域としてのオリジナルサービスの可能性等が熱心に討議されたため、17年度も事業を継続することとしている。

2. 第4回あきたデザインフェスタの開催
 広く県民にデザインを啓蒙するため、「あきたデザインネットワーク」と本会が連携し、秋田市のアルヴェを会場に「あきたデザインフェスタ」を2日間に亘って開催した。今回は、「秋田の宝モノ」をメインテーマに、「親子で作る模型飛行機」などの体験コーナー、秋田県フォトライブラリー協同組合による「デジカメ撮影法」など来場者が直接参加できる参加型イベントに力点を置いた。今回は、学生が積極的に参画したのも大きな特徴で、秋田県立美術工芸短期大学の「すわる形展」や仁賀保高校の「擬人化された自画像展」のほか、伊藤学園によるファッションショーが行われた。また、会員の活動を中心に紹介したリレートークや一坪ショップなど盛り沢山の内容で終日賑わった。

グループ創業バックアップ事業

 本事業では、企業組合制度の普及を通して県内の創業希望者に対する支援を行った。
今年度は、最近話題を集めているコミュニティビジネスに着目し、特に「介護事業」を中心とした創業セミナー及び創業塾を開催した。
 このような取り組みを通じて、平成16年度は、7つの企業組合が新たに誕生することができた。(平成17年3月22日現在)
 17年度も、企業組合の設立と併せて様々な創業に伴う準備作業を一体的に学ぶ企画を通じて、県内創業希望者の「夢」を実現すべく支援することとしている。

戦略的経営改革促進支援事業

 本事業は、製造業を営む組合等またはその構成員企業を対象に、製造業共通の課題であるコストダウンや競争力強化をテーマとした「戦略的コスト削減研究会」を立ち上げ活動を実施した。具体的には、4回に亘る専門家を交えた勉強会のほか、参加企業の中から選定されたモデル企業に対し専門家による実践指導を行い、その内容を生きた事例として研究会で取り上げることにより、コスト削減等改善活動の必要性、重要性への理解を深めた。
本事業は、17年度も新たにメンバーを募集し、引き続き実施することとしている。

中小企業アライアンス促進事業

 企業活動の今後の大切な戦略の一つと位置付けられる「企業間連携」に焦点を当て、そのニーズの掘り起こしとネットワーク作りの促進・支援を目的に本事業を実施した。今年度は、県内企業を対象にした「中小企業交流プラザ」を秋田・大館・横手の3会場で開催し、県内外における多角的連携活動の先進グループの講演や講師と参加者との懇談会を通じて企業間連携の必要性、メリットについて理解を深めることができた。
17年度も本事業を通じ企業間のネットワーク作りを支援していくこととしている。

組合等情報コミュニケーション構築事業

 本事業は、中央会に設置されているインターネットサーバーコンピューターの容量の一部を組合及び組合員に貸し出し、コミュニケーション構築をサポートするためのソフトウェア(掲示板・カレンダー型スケジューラ・メール同報システム・メーリングリスト・文書管理データベース・設備管理データベース)を活用することで、組合事務局と組合員企業がセキュリティを確保しつつ情報伝達を迅速に行い、経費削減に寄与することを目的としたものである。
 今年度は下記の4組合が取り組み、有効に活用されている。

1. 秋田県コンクリート製品協同組合 メール同報システム、文書管理データベース、掲示板
2. 秋田県鐵構工業協同組合 メール同報システム、カレンダー型スケジューラ、掲示板
3. 協同組合秋田県旅行業協会 メール同報システム、カレンダー型スケジューラ
4. 秋田市工業団地協同組合 メール同報システム、カレンダー型スケジューラ

インターネット戦略セミナー

 本事業では、中小企業の役職員等を対象に、パソコン活用による業務の効率化や、ビジネスチャンスの拡大を目的として、下記のパソコン研修を開催したが、少人数で1人1台のパソコンを利用する研修内容が大変好評を博した。

 Powerpoint入門講座(3日間)
 【内容】Windowsの基礎、Powerpointの基本操作、スライドの作成
 Excel基礎講座(3日間)
 【内容】Windowsの基礎、Excelの基本操作、グラフの編集
 Excel活用研修(1日間)
 【内容】ピボットテーブルの操作、データの分析方法、Accessデータとの連携

 17年度は、「インターネット戦略セミナー」から「組合情報化推進研修事業」として、内容を絞り込んだ短時間の研修を県内3カ所で開催することにしている。パソコンの入門からデータベースまで段階的に学べるように計画していますので、是非ご活用下さい。

若手職人育成事業【秋田県からの受託事業】

 後継者難や職人離れの現状を踏まえ、県内中小企業における技術継承の促進を図るとともに、若年者の雇用対策の一環として、技術・技能を要する分野への就業促進を目的に、秋田県から委託を受けて下記の事業を実施した。

1. 若手職人実態調査の実施
 技能を要する職種分野毎に技術の継承及び後継者ニーズの把握、新たな雇用機会の可能性等につ いて県内213団体を選定し、FAXによる実態調査(アンケート)を実施した。

2. 若手職人交流会の開催(2回開催)
【第1回】『飲食・建設』及び『伝統工芸・個人サービス』に分かれ、仕事や職人に対する意識や各種情報交換を行った。
【第2回】県内若手職人の資質向上を図るとともに、業種の垣根を超えた情報交換・交流を行った。
◇テーマ 「これからの若手職人に期待すること」
◇講 師 有限会社工藤染物店
     代表取締役 工藤 幸彦 氏

3. 職業紹介冊子の作成及び配布

<若手職人ガイド>
 若者の就労促進のため、見学・体験が可能な事業所の協力を得て、若手職人からのメッセージも組み込んだ職業紹介冊子<若手職人ガイド>を作成し、県内各高校及び関係機関に配布した。
 平成17年度は、各業界の職人OBを中心とした人材の活用により、技術・技能の継承や若手職人育成へのアドバイス等を行いながら、更なる若手職人の育成を図っていくこととしている。

※ なお、若手職人ガイドは本会ホームページでもご覧になれます。
 http://www.chuokai-akita.jp/shokunin/



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