先進組合事例
<VOL.15>

(協)秋田県北木材センター

〜県内初の「秋田杉集成材工場」に業界の明日を託して〜
協同組合秋田県北木材センター

住 所 〒017-0878
秋田県大館市川口字上野101-1
理事長名 高嶋昭二
電話番号 0186-42-7651 FAX番号 0186-42-4408
設 立 昭和48年6月 出資金 52,100,000円
組合員数 40人 理 事 8人
ホームページ http://www.kenpoku.or.jp/  

背景と目的

独自の技術・ノウハウを持つ乾燥工程。乾燥機の熱源は集成材製造過程で発生する端材や木屑を再利用し環境負荷の低減を図る。
 当組合は、昭和48年秋田県一円及び青森県南部の製材業者が大同団結し、秋田県最初の市売りセンターとして設立以来、木材流通機構という大きな役目を果たしてきた。しかし、住宅建築工法の変化による和室の減少、プレカットの伸長による流通の変化、工業化された製品需要の高まりなど、業界を取り巻く環境は大きく変化している。このような状況下で組合は、市場ニーズに合った商品開発及び国産材の復権を目指して新規事業の検討を始めた。その結果、地元にある豊富なスギ資源の有効活用と、組合員の製材技術を活かし、顧客の商品ニーズに合った乾燥、寸法精度の優れたエンジニアリングウッドの安定的供給拠点が必要であると考え、国や県等行政機関の支援を受けて、平成15年、「秋田杉集成材工場」建設に着手した。

取り組み内容
 平成16年4月、秋田杉を活用した県内で初めての集成材工場として操業を開始した。導入した設備は合理化を追求し、1日当たり約1,100本(3,000mm管柱換算)の生産能力を有している。
 この事業は、組合員から購入したラミナ(挽き板)を組合が集成材として加工、販売する形態であり、集成材事業の成長により、製材業そして木材産業の成長へと繋がることを目指している。
 当組合の秋田杉集成材は「WOODREX」と呼ばれ、寸法精度を維持するため含水率15%以下に乾燥するなど、独自の技術・ノウハウを加え、元来品質的に優れる秋田杉に更なる付加価値を持たせている。
 営業活動は、平成16年10月のJAS取得とともに本格化させ、県内を中心に顧客数を増やし、徐々に実を結び始めている。特に、住宅品確法(住宅の品質確保の促進等に関する法律)の施行は、業界に「良い部材を使用する」という機運を生み、今後の動きに期待している。

今後課題
 林業、木材産業の活性化は、木材を基幹産業とする地域経済の発展の基礎である。如何に地域材を有効活用して行くかが今後の課題であり、当組合の集成材事業が目指す方向性を示している。
そのため、集成材の販路拡大を最重要テーマと位置付け、生産性向上を図るとともに、組合員のラミナ供給量の増加を期待している。


高嶋理事長
理事長コメント
 あくまで国産材の製造販売、地域材の利活用を行いながら地域経済に貢献できるよう努力したいと考えております。



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