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2005年版 中小企業白書のポイント＜その2＞
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3 地域経済と中小企業
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(1) 地域経済を支える中小企業
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○地域経済は活力ある中小企業により支えられている。立地選定に際し、大企業が市場との近接性や原材料入手の便を重視するのに比して、中小企業が関連企業との近接性を重視する程度は低下しておらず、地域における産業集積は中小企業の活性化に一定の貢献
○多くの地域では、製造業事業所数や出荷額が減少傾向にあり、特に、地域内の取引を減少させている企業が多い。 |
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第2-8図 中小企業における立地地域の選定理由
＜回答割合の多い上位7項目＞  資料：経済産業省「工場立地動向調査」再編加工
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(2) 企業の再活性化
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○地域経済の疲弊を食い止めるためには、個々の企業の再活性化が不可欠であり、地域雇用確保の意義も大きい。 |
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第2-9図 再生支援協議会の実績
 資料：中小企業庁調べ
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4 中心市街地と商業の活性化
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(1) 中心市街地の必要性と魅力
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○住宅、オフィス、公共施設、商業施設等の都市機能を集積させ、人々の賑わいが生まれるようなコンパクトなまちづくりと、消費者ニーズを的確に汲み上げるための中小企業の不断の努力が、地域活性化の一つの方策
○各種都市機能と人口の中心部への集積を目指すコンパクトなまちづくりは、自治体の財政コスト削減にも一定の貢献 ○中心市街地は、消費者にとって買物場所である以上に意義のあるものであり、まちの顔や文化を生み出す場として魅力ある存在となっている。 |
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第2-10図 まちなかや中心市街地の必要性
 資料：(株)三菱総合研究所「商業活性化アンケート調査」(2005年1月)
第2-11図 まちなかや中心市街地の魅力
 資料：(株)三菱総合研究所「商業活性化アンケート調査」(2005年1月)
(注)重み付け値(1位 3点、2位 2点、3位 1点の合計の回答数に対する平均した値) |
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＜第3部＞
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1 日本社会の変化による諸課題
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(1) 人口構造の推移
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○2007年から総人口が減少に転じ、中長期的な経済社会の活力維持が課題になる。
○経済社会の活力を維持するためには、労働力率の向上を図るとともに、出産・育児等と女性の就業の両立を図っていくことが重要 |
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第3-1図 わが国の人口構造の推移
 資料：2003(平成15)年までは総務省「国勢調査」、「10月1日現在推計人口」
2004(平成16)年以降は国立社会保障・人口問題研究所「日本の将来推計人口(平成14年1月推計)」
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(2) 若年者層の失業率
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○高水準で推移する若年失業率は、将来の我が国の社会経済基盤に関わる大きな課題となっている。
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第3-2図 年齢階層別失業率の推移(各年平均:男女計）
 資料：総務省「労働力調査」
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(3) 高齢者の雇用
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○高齢者の雇用拡大は、特に、団塊世代の多い製造業では、製造現場の技能承継という観点からも大きな課題となり得る。
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第3-3図 就業者の年齢構成(全国、2000年)
 資料：総務省「国勢調査」(2000年)
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2 中小企業の果たす役割
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(1) 女性、高齢者の雇用機会
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○中小企業は、女性や高齢者に雇用の機会を与え、労働力率を高めることに貢献
○中小企業では、高齢者の就業継続が比較的容易に行われている。 |
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第3-4図 規模別就業者の女性・高齢者割合
 資料：総務省「就業構造基本調査」(2002年)
第3-5図 最高雇用年齢
 資料：厚生労働省「雇用管理調査」(2004年)
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(2) 女性の雇用継続
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○中小企業で働く女性の方が、出産後も継続して就業する割合が高く、中小企業は、女性の育児・就業の両立に貢献していると言える。
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第3-6図 女性の継続就業割合(従業者規模）
 資料：国立社会保障・人口問題研究所「第2回全国家庭動向調査」(2000年3月)
(注)第1子出産前に仕事に就いていた者のうち、出産後も仕事を継続した者の割合である。 |
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(3) フリーター雇用の受け皿
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○中小企業はフリーターが正社員として就業する際の雇用の受け皿となっている。
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第3-7図 フリーターを経て正社員になった者の勤務先規模
 資料：日本労働研究機構「調査研究報告書No.146 大都市の若者の就業行動と意識」(2001年)
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(4) 中小企業の人材教育
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○このように、中小企業は、高齢者、女性、若年層の労働力率を高めることに大いに貢献し得るもの。他方、中小企業には、雇用者の教育のための金銭的余裕がない企業が多く、支援が望まれる。
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第3-8図 人材教育に関する問題点
 資料：中小企業庁「人材活用実態調査」(2004年)
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3 創業活動と自営業層の構造的停滞の要因と課題
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(1) 事業所の新設・廃止と雇用変動
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○事業所の新設は、雇用創出に大きな役割を果たしている。
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第3-9図 新設・廃業事業所による雇用変動状況(非一次産業計)
 資料：総務省「事業所・企業統計調査」再編加工
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(2) 開業率と廃業率
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○近年開業率が低下し、廃業率を下回っている。
○1990年代以降、低下する開業率 ○開業率低迷の背景には、GDP成長率の低下と事業者対被雇用者収入比率の低迷が存在 |
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第3-10図 会社企業数による開廃業率(非一次産業、年平均)
 資料：総務省「事業所・企業統計調査」
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4 創業活動等と各種制度
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(1) 開業リスクの低減
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○最低資本金の引き下げや、賃金等根保証制度の見直し等は、開業によるリスクを引き下げることが期待される。
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第3-11図 貸金等根保証制度改正の概要(2005年4月)
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ま と め
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−日本社会の構造変化と中小企業者の活力−
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| ◆構造変化の中での成長力確保 |
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●人口減少等の社会と経済の構造変化の下で今後も成長力を確保していくには、経済再生を担う多様な産業群を形成し、イノベーションと需要の好循環を持続していくことが重要
●中小企業の経営革新は、先端分野から地域市場まで、新市場開拓と生産性向上に寄与し、経済成長に貢献。特に、経営者のリーダーシップの発揮が重要 ●経営革新を支える資金供給については、リレーションシップバンキングを実効性あるものとし、不動産担保に頼らない融資をさらに進める等の取り組みが必要 |
| ◆人材活用での中小企業の役割 |
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●今後重要な高齢者、女性、若年者の活用において、中小企業は大きく貢献
●中小企業の人材獲得におけるミスマッチの解消、人材育成への支援、事業承継の円滑化等が重要 |
| ◆地域再生と中小企業 |
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●地方で人口減少が本格化する中では、地方社会の基盤となる都市の再生や、独自の技術を有する産業集積の再活性化等が重要
●コンパクトなまちづくりはこの観点から重要な課題。中心市街地と商業集積の活性化に地域自らも主体的に取り組んでいくことが必要 |
| ◆開業活動と雇用創出の活性化 |
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●マクロ経済の低迷と中堅層のリスク回避志向の高まり等から、自営業者への新規参入が大きく減少。産業構造の高度化を実現する雇用創出や、市場の活性化に大きな役割を果たす開業活動の活発化が重要な課題
●雇用形態と自営形態の間を含め、社会における人材の流動化が進むよう各種条件整備を進め、リスクに挑戦する者が報われる環境を整えることが課題 |
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