先進組合事例
<VOL.18>

〜「古紙は宝の山」が合い言葉〜
協同組合秋田古紙回収協会

住 所 〒010-0973
秋田市八橋本町6丁目12-3
理事長名 佐澤 均
電話番号 018-896-5606 FAX番号 018-896-5607
設 立 平成11年7月 出資金 4,960,000円
組合員数 5人 理 事 3人

設立の経緯
 秋田市内において子供会等を対象にした古紙の集団回収等を行っていた事業者が、古紙相場下落による採算性確保に対応するため、平成7年秋田古紙回収協会を発足し、行政支援の下グループによる秋田市内のごみステーションにおける古紙回収を開始した。しかし、メンバーの殆どは小規模零細企業であり、また、市況の低迷等から経営は万全とは言えなかった。
 そこで、回収業務を一元化し、効率的な事業を行うため、平成11年同協会を事業協同組合に法人化し、組合が主体となった再生資源の販売事業等を実施することとした。

事業の背景と特色

6t/時(新聞紙)の加工能力を持つプレス装置
 事業運営は、秋田市からの回収業務への助成金と問屋への販売で成り立っている。回収量は年々増加し、ついに平成13年には年間1万トンを超えた。ある調査によると自治体直営の可燃ごみ収集の費用は、1トン当たり約1万8千円と試算されており、組合が1万トンの古紙を回収することは、年間2億円近い財政節減効果を生み出していることになる。
 しかし同年、古紙相場の大きな下落を経験した組合は、回収した古紙をそのまま問屋へバラ納入する流れでは、相場変動の影響を受け易いため、経営の安定化には古紙の高付加価値化が必須と判断し、プロジェクトチームを立ち上げ、本会の集中指導事業等を活用しながら、古紙プレス機(中間処理施設)導入の検討に入った。そして、平成15年12月秋田県の経営革新法の承認を得て、翌年3月施設の竣工に至った。
プレス機によりブロック状に加工された古紙は、安定した価値の“商品”となり、従来の回収一辺倒から古紙卸としての機能を拡充させ、収益性の向上を図るとともに、一層のリサイクル推進が可能となった。

従来と現在の業務フロー

今後の取り組み
 現在、秋田市内約6,000ヵ所の各ごみステーションを2回/月の頻度で回収する等、業務量は多いが、社会的に貢献度の高い事業であるため組合員、職員のモチベーションは高い。
 今後は更なる付加価値化向上を目指し、より安定した収益性を確保し、組合員の経済的地位を向上させたい。そしてこの事業の社会的認知性を高め、いずれは、メーカーと直接取引できるくらいの事業に成長させたいと組合は考えている。


佐澤理事長
理事長コメント
 この事業を開始できたのは、行政並びに関係者の支援のおかげであり、また組合員の事業に対する熱意の現れである。これからも市民に貢献できる事業を進めていきたい。



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