本日は、秋田県知事、東北経済産業局長並びに国会議員ほか多数の来賓のご列席の下、秋田県中小企業団体中央会創立50周年記念式典を執り行うことができますことに心から厚く御礼申し上げます。
また、皆様には日頃、本中央会に対する多大なご支援とご協力をいただいておりますことに対し、衷心より感謝を申し上げます。
さて、本会は昭和30年11月、県内180組合の賛同を得て結成、翌年2月に設立登記され、本年度をもって創立50周年を迎えることとなりました。
これもひとえに、国、県を始めとする関係各機関・団体、各組合・企業、並びに歴代役職員の皆様方のご支援とご尽力によるものであり、謹んでお礼と感謝を申し上げる次第であります。
この半世紀を振り返って見るとき、経済社会の目ざましい発展、人々の生活スタイルの大きな変容など、まさに隔世の感を覚えると同時に、歴史の重みを痛感するところでございます。
本会が発足した昭和31年当時の日本は、戦後の混乱期を脱し経済の民主化が進行する中で、高度経済成長へ転換した時期であり、中小企業協同組合の組織化も緒についたばかりでありました。
以来、中小企業は、中小企業基本法等の整備や産業構造の転換と相まって、近代化、高度化等の構造改善に積極的に努め、幾度かの試練を経ながらも着実に成長を遂げて、今日まで経済社会を支える重要な役割を果たしてきたところであります。
しかしながら、昨今の経済情勢は、バブル崩壊後の長期低迷からようやく脱し、全体としては緩やかに回復に向かっていると言われておりますが、地方においては、それが実感できない状況であり、本県においても、一部に回復の兆しが見られるものの、原材料価格の高騰や消費の伸び悩みなどにより、依然、厳しい状況にあります。
こうした中、本県の中小企業が発展していくためには、少子高齢化の急速な進行や多様なニーズなど時代の趨勢を的確にとらえ、中小企業ならではの柔軟性と機動力を生かした独創的な事業や企業連携による新たな事業の展開、さらには、生産、流通、販売のネットワークづくりや産学官の連携の強化が必要であり、これらを、組合、企業はもとより、商工団体、行政が一丸となって推進していくことが重要であると考えております。
会員組合数410余、傘下の組合企業数25,000余りの本会といたしましては、こうした課題を抱えての新たな航海への船出となりますが、この50周年を機に、「初心忘れず」を心に刻みながら、「創造、連携、感謝」をスローガンに、元気な中小企業の育成と本県経済の活性化のために全力を傾け、使命を果たして参りたいと存じます。
何卒、皆様方の一層のご協力、お力添えを賜りますようお願い申し上げます。
結びに、ご列席の皆様の益々のご隆盛とご健勝を祈念申し上げまして、式辞と致します。本日は、誠にありがとうございました。