先進組合事例
<VOL.21>

〜地域に密着した市場を目指して〜
能代市公設小売市場協同組合

住 所 〒016-0831
能代市元町10-9
理事長名 笠井 環
電話番号 0185-54-5831 FAX番号 0185-54-5831
設 立 昭和51年8月 出資金 3,000,000円
組合員数 6人 理 事 5人

背景
 1976年(昭和51年)、組合設立とともに能代駅前に公設の小売市場としてオープンした。当初は、低価格というコンセプトが多くの市民に支持され、沢山の買い物客で賑わった。しかし、'85年頃から市の郊外に大型量販店が進出し環境は激変した。開設後20年経ち店舗の老朽化も進み、来店者の減少とともに、売上げは減少し、組合員が退店、そして空き店舗の発生という悪循環に陥った。更に、組合員の経営意欲の低下や組合員間に意識格差が生じ始め、組合は根本的な運営方法の改善が求められた。
このような状況の中、組合では、1995年に秋田県中央会を通じて活路開拓ビジョン調査事業を活用し、これからの自分たちの共同店舗の在り方について検討を開始した。そして、翌年11月、店舗をリニューアルし新たなスタートを切った。

取り組み状況

市場内の様子(集中レジ)
 リニューアルでは、店舗改造等ハード面のみならず、従来の対面販売に加えセルフ方式を導入し、精算も集中レジ方式及びPOSシステムを採用する等新たな販売方法に取り組んだ。また、「究極の販売促進は商品力向上」の考えの下で販促用イベントは極力避け、消費者還元を目的としたイベントに絞り込んだ他、消費者の利便性のために十分な駐車場を確保したり、消費者アンケート等各調査結果に基づき改善に向けた多くの事業を実施した。
 その結果、当市場はイメージを一新し、リニューアルオープン後、集客力を順調に伸ばし、同時に売上げも増加した。また、POSシステム導入により、売上げ管理、商品の売れ筋管理等が容易になり、多くの波及効果が得られた。
そしてなによりも、このリニューアルにより、組合員間の団結力が強まり、明確な責任体制の下に自主的な運営体制を構築できたことが最も大きな成果であると組合では考えている。

※店舗名は1996年のリニューアル時に公募。
 パルポートとは人々の集いの場という意味
店舗名「パルポートこうせつ」のシンボルマーク

今後の課題
 昨年12月、これらの取り組みが評価され、(財)食品流通構造改善促進機構が実施した「2005年度優良経営食料品小売店等全国コンクール」において、農林水産省総合食料局長賞を受賞した。
 今冬の大雪による影響や築30年を迎えた建物自体の老朽化など、短・長期的に抱える課題はあるが、これからも着実に固定客作りを進め、専門店としての目利きの良さを活かすこと、また、その集合体として地域に密着した形で、「いい品を安く」消費者に提供していきたいと組合では考えている。


笠井理事長
理事長コメント
 専門店という自覚とプロ意識を常に持ち、これからもそれを消費者にアピールしていきたい。



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