◆背景と目的
昭和62年当時、気仙地域が有する豊富な森林資源の活用による地域経済の振興が課題になっていた。「国産材供給体制整備事業」の地域指定を受けたことを機に、木材関連業界において加工施設整備に向けた気運が高まり、丸太売りから高付加価値製品の加工販売への転換、森林資源の再生循環の確立を基本理念に掲げ、地域木材産業の活性化を目的にツヤの良い木肌、丈夫で長持ち、健康にやさしい気仙材の大消費市場への安定供給体制を確立するため、木材関連組合が連合会を設立した。
◆事業・活動の内容
中小径木の加工を主体とした最新鋭の機械装置をはじめ、モルダー加工機、フィンガージョイント加工機、乾燥装置等高次加工装置を備える東北でもトップクラスの加工施設を建設し、素材生産業者が生産した丸太を内外装材、KD柱、集成柱など建築用材に加工して関東圏など大消費市場や地元ユーザーに出荷している。消費者ニーズの高度化、施工方法の変革に対応した製品ラインナップ、生産性の向上による適正価格の提供、ジャスト・イン・タイム生産方式の供給はユーザーから厚い信頼を得ており、“ニューブランド気仙材”のブランド化は着実に進んでいる。
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◆成果
平成16年度生産数量は21,158m3、売上高は10億円を超え、創業翌年の昭和63年度の7,500m3、3億2千万円に比較すると約3倍に達している。組合員も原材料の販売あるいは製材品の購入において価格・数量メリットを享受しているとともに地域雇用に果たしている役割も大きく地域経済の振興に多大の貢献をしている。所属員、役職員、行政・支援機関の気仙材に対する情熱、使命感、行動力が相乗効果となって現れている。
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