◆背景と目的
流通形態が多様化する中、生花業界は小売店自体のあり方の見直しを迫られ、「花屋」から「フラワーショップ」そして「フラワービジネス」へ転換を図り、ビジネスチャンスの拡大を目指す必要があった。
◆事業・活動の内容
毎年開催される県主催の「とちぎ花フェスタ」は「花を通して地域社会に貢献する」という理念で実施されており、組合ではこのイベントに飾花作業や審査会、搬出入作業等で全面的に協力している。また、職業訓練法人の共同高等産業技術学校フラワー装飾科の運営に参画し、講師派遣などを行い国家検定であるフラワー技能士の育成に力を注いでいる。さらに県内の小中学校に県から委託されているふれあい技能体験学習へ講師を派遣するほか、地域住民や関係者を招いての組合イベント「納涼祭」を毎年開催し、好評を得ている。
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◆成果
イベントへの全面協力で、フラワー装飾技術のPRができたことに加え、組合員同士の力を結集する実践活動の場となり、結束力強化に大きな成果が得られた。さらに、生産者とともに「地産地消」を通じて社会貢献しようという意識も芽生えてきている。組合の運営を、横の繋がりを重視したフラットな運営体制にしたことが委員会活動を活発化し、組合員の参画意識の向上に繋がっており、各委員からボトムアップされた意見・提案を取り上げるケースも増えている。また、各種活動が認められ、組合と生花業に対する行政の認識が高まり、地域住民にも活動が評価され、消費者の花に対する意識が目に見えて向上している。これらの取り組みを通して、業界としてのレベルアップと組合員個々の経営意識が向上しており、地域産業としての「フラワービジネス」展開が期待されている。
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