◆背景と目的
大島は気仙沼地域の観光の中心地であり、最盛期には民宿が約60軒営業していた。しかし、宿泊客の減少や気仙沼市内のシティホテルとの競合等により、現在では約25軒にまで減少している。こうした中、島の自然・人材・食材等を活用し、小中学校の学校教育の一環として、体験学習を実施することにより、地元人材の活用、地元食材の利用による地域商業の活性化、夏季繁忙時以外の集客による民宿の経営安定化を図ることにした。
◆事業・活動の内容
気仙沼市、大島観光協会、離島進行協議会等と連携し、PRキャラバンとして県内外の小中学校を訪問、また旅行会社とのタイアップによるPRを行っている。体験メニューは、①島の生活資源(地引網等)、②レジャー・アウトドア資源(無人島体験等)、③食材資源(ワカメ・コンブ等)の多岐にわたり、また各自の夕食を自分で作る「夕食づくり」が好評を得ている。現在は既存校のリピート及び口コミによる集客が多いが、今後はインターネットによる集客についても検討すれば、体験学習者の拡大が期待できる。さらに本事業による気仙沼地域への波及効果も見え始めている。
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◆成果
本事業の最初の目的である民宿の集客増については、今まで皆無であった小中学生の体験学習が増えているため、その成果は顕著に現れている。また、体験学習により地元の人材を有効に活用している。さらに地元食材の使用により地域商業の活性化に寄与している。
一方、小中学生の修学旅行には、体験学習後、気仙沼市内に工場等の見学をする学校も出てきており、市内への波及効果も出始めている。今後更に集客数が増加すれば、観光桟橋の屋根の設置等、インフラ整備による島内の活性かも期待できる。
【組合の概要】
所在地:宮城県気仙沼市浦の浜41-1
電 話:0226-28-3432
設 立:平成4年4月
組合員:25人
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