景況レポート 製造業・非製造業とも大幅に悪化!
〜昭和57年にDI値を導入以来の最低値を記録〜
情報連絡員80名 12月分

 12月分の県内景況は、前年同月と比較して、景況が「好転」したとする向きが1.3%(前月調査2.5%)、「悪化」が78.8%(同65.0%)で、業界全体のDI値は−77.5となり、前月調査と比較し15.0ポイント下回った。
 内訳として、製造業のDI値は、−71.9(同−56.3)で前月調査に比べて15.6ポイント下回った。この結果、製造業としてのDI値は5カ月ぶりに下落し、昨年7月の水準に逆戻りした。
 また、非製造業のDI値は、−81.3(同−66.6)で、前月調査に比べて14.7ポイント下回った。
(回答数:80名 回答率:100%)


[天気図の見方]前年同月比のDI値をもとに作成しています。
[凡例]

業界全体好転悪化割合[前年比/同月比]

DI値の推移(対前年同月比)

業界の声
パン製造 12月は消費の落ち込みにより全体的に売上が低下した。ガソリン価格は下がっているが、原材料は未だに価格が上昇気味である。
味噌醤油製造 11月の出荷量は、前年同月比で味噌が75.5%、醤油が86.2%と前年対比で相当の落ち込みになった。
清酒製造 11月の清酒出荷量は2,254.1キロリットルで、前年同月比90.6%で推移した。タイプ別では、吟醸酒が前年同月比で93.0%、純米酒が86.4%、本醸造酒が88.4%、レギュラー酒が91.2%と全ての部門で前年同月を下回った。
繊維・同製品 店頭売上は回復せず、受注も厳しい状況となっている。発注をギリギリまで待つ傾向が強く、先の見通しが立たない。さらに、発注量の減少にも関わらずコストダウンの要請も強く、利益確保に苦慮している。
木材・木製品 冬期間の不需要期で製品出荷が停滞していることに加え、円高の急激な進行により輸入合板の先安感が市場を支配して、不安定な市況となっている。ロシア材の関税引き上げが延期となったが、原木輸入への影響は見られない。
窯業・土石 出荷数量は、10月以降前年割れの状況が続いている。原材料が高騰した分のコスト転嫁は遅れ気味となっており、各社とも経営状態は危機的な厳しい状況にある。
自動車販売 12月の新車販売台数は、登録自動車が1,144台(前年同月比76.3%)、軽自動車が1,298台(同92.0%)で、合計2,442台(同83.9%)と依然低調に推移している。
石油製品 ガソリン1リットル当たり106円で前月比20円の引き下げ、軽油は1リットル当たり102円で前月比16円の引き下げとなっている。灯油(配達込み)は、18リットル宅配で1,287円で175円の引き下げとなった。原油価格の下落等により売価は下がっているが、マージン低下で厳しい経営状況が続いている。
商店街 年末謝恩セールの実施や商店街のPRに努めたが、不況ムードの中での買い控え等により、酒類販売や家電販売では辛うじて前年同月を維持したものの、身の回り品等においては低調に推移した。[秋田市]
一般建築 公共事業予算の削減が数年来続いている上に、景気の悪化が重なり先が見えない状況にある。早期に通常国会において二次補正予算並びに、新年度予算の成立が望まれる。
トラック 売上は減少しているが、軽油価格の値下がり(前年比23.2円の値下げ)で収益面では前年同月比とほぼ横ばいで推移している。


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