日本列島組合探険隊
連携による
事業展開
農・商連携事業で商店街活性化の道を開く
〜大館市大町商店街振興組合(秋田県)〜
◆背景と目的
 長引く地域経済の悪化、相次ぐ郊外型大型店の進出や組合員店の後継者不足、中心商店街区の大型店舗の閉鎖や撤退などで商店街の空洞化が進行し、疲弊状態にある大館市大町商店街に元気を取り戻そうと模索していたところ、秋田県中小企業団体中央会の指導を契機に、平成19年度より「農・商連携事業」に取り組むことになった。
◆事業・活動の内容
 主な連携活動としては、地元産直グループ「陽気な母さんの店」による商店街の路面スペースへ常設出店や農・商連携イベント「ハチ公食彩元気市」への共催出店である。このイベントは、「陽気な母さんの店」の他、「大館市日会」の会員や大館曲げわっぱ協同組合、県北NPO支援センター等との連携により実施した。
 また、農・商連携事業を契機に、当振興組合が開発した地域ブランド商品「正札サイダー」、「ハチ公焼き」、「ハチ公バーガー」等を発売している。
◆成果
  「ハチ公食彩元気市」には、30店余りが出店し、市民など大勢の買い物客で賑わった他、これを契機として、産直グループの商店街への常設も達成された。また、「正札サイダー」や「ハチ公焼き」、「ハチ公バーガー」も好調な売行き状況である。
 本事業によって取り組んだ連携活動によって、組合員の意識改革にも繋がり、農・商・市民との交流が深まったことなど、連携活動を継続発展させていくことへの土台ができた。


【組合の概要】
所在地:大館市字大館29-1
電 話:0186-43-1979
設 立:昭和44年9月
組合員:111名
URL:http://www.hachiko.or.jp/

卸・小売業
組合事例
共同集荷・共同配送による物流コストの削減を実現
〜協同組合つばめ物流センター(新潟県)〜
◆背景と目的
 多頻度小口配送が進展した結果、組合員の配送効率が悪化し、これが大きなコストアップの要因となり、企業経営を圧迫していたため、共同事業によって物流コストの軽減を図る必要があったことから、運送会社と協調した効率的な共同集荷・共同配送システムを構築することにより、①運送会社への委託運賃の軽減、②作業時間の短縮、③作業スペースの削減、④出荷作業の効率化による「物流コストの軽減」と「CO2排出量の削減」を目指すこととした。
◆事業・活動の内容
 共同集荷については、荷主組合員は段ボール箱で梱包された商品を組合が開発した荷札作成システムを活用して出荷作業を行い、その荷物を荷受幹事運送会社は、巡回又はピストン集荷の方法で、共同集荷して共同配送センターへ運び込む。配送センターで行き先別に自動仕分けされた後、地元の運送会社2社と県外の運送会社4社が互いの配送を補い合うクロスドッキング方式によって、全国ネットワークで配送する。
◆成果
 主な成果としては、①運賃コストが約3.3%削減された、②共用荷札・送り状の作成により出荷作業が軽減し、出荷作業時間が平均して約1時間早くなった、③組合員が運送業者毎に仕分けしていた保管スペースが削減されたことにより3社合計で約90坪削減できたことが挙げられる。
  これらの成果により、組合員の物流コストは軽減され、組合としても安定的な事業収入が得られることになり、今後組合の主要事業として成長していくと思われる。


【組合の概要】
所在地:新潟県燕市物流センター1-15
電 話:0256-63-7660
設 立:昭和48年9月
組合員:32名
URL:http://www.tsubame.or.jp/
※本コーナーは、本会の平成20年度組合資料収集加工事業対象組合及び全国中央会が取り纏めた「先進組合事例」をもとに編集しています。



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