景況レポート 製造業DI値マイナス81.3
〜製造業の過去最低値を記録〜
情報連絡員80名 1月分

 1月分の県内景況は、前年同月と比較して、景況が「好転」したとする向きが1.3%(前月調査1.3%)、「悪化」が75.0%(同78.8%)で、業界全体のDI値は-73.7となり、前月調査と比較し3.8ポイント上回った。
 内訳として、製造業のDI値は−81.3で前月調査(−71.9)に比べて9.4ポイントと大きく下回った。この結果、製造業としてのDI値は過去最低の水準となった。
 また、非製造業のDI値は−68.7で前月調査(−81.3)に比べ12.6ポイント上回った。
(回答数:80名 回答率:100%)


[天気図の見方]前年同月比のDI値をもとに作成しています。
[凡例]

業界全体好転悪化割合[前年比/同月比]


業界の声
パン製造 12月は消費の落ち込みにより全体的に売上が低下した。ガソリン価格は下がっているが、原材料は未だに価格が上昇気味である。
味噌醤油製造 11月の出荷量は、前年同月比で味噌が75.5%、醤油が86.2%と前年対比で相当の落ち込みになった。
清酒製造 11月の清酒出荷量は2,254.1キロリットルで、前年同月比90.6%で推移した。タイプ別では、吟醸酒が前年同月比で93.0%、純米酒が86.4%、本醸造酒が88.4%、レギュラー酒が91.2%と全ての部門で前年同月を下回った。
繊維・同製品 店頭売上は回復せず、受注も厳しい状況となっている。発注をギリギリまで待つ傾向が強く、先の見通しが立たない。さらに、発注量の減少にも関わらずコストダウンの要請も強く、利益確保に苦慮している。
木材・木製品 冬期間の不需要期で製品出荷が停滞していることに加え、円高の急激な進行により輸入合板の先安感が市場を支配して、不安定な市況となっている。ロシア材の関税引き上げが延期となったが、原木輸入への影響は見られない。
窯業・土石 出荷数量は、10月以降前年割れの状況が続いている。原材料が高騰した分のコスト転嫁は遅れ気味となっており、各社とも経営状態は危機的な厳しい状況にある。
自動車販売 12月の新車販売台数は、登録自動車が1,144台(前年同月比76.3%)、軽自動車が1,298台(同92.0%)で、合計2,442台(同83.9%)と依然低調に推移している。
石油製品 ガソリン1リットル当たり106円で前月比20円の引き下げ、軽油は1リットル当たり102円で前月比16円の引き下げとなっている。灯油(配達込み)は、18リットル宅配で1,287円で175円の引き下げとなった。原油価格の下落等により売価は下がっているが、マージン低下で厳しい経営状況が続いている。
商店街 年末謝恩セールの実施や商店街のPRに努めたが、不況ムードの中での買い控え等により、酒類販売や家電販売では辛うじて前年同月を維持したものの、身の回り品等においては低調に推移した。[秋田市]
一般建築 公共事業予算の削減が数年来続いている上に、景気の悪化が重なり先が見えない状況にある。早期に通常国会において二次補正予算並びに、新年度予算の成立が望まれる。
トラック 売上は減少しているが、軽油価格の値下がり(前年比23.2円の値下げ)で収益面では前年同月比とほぼ横ばいで推移している。
味噌醤油製造 12月分の出荷量は、前年同月比で味噌が98.8%、醤油が93.1%と若干の落ち込みで推移しており、前月よりは回復基調にある。
製 麺 消費者の生活防衛の高まりからか、外食から内食へシフトしているように感じられ、若干ではあるが商品の動きが見られることから、売上げ減少に歯止めがかかることに期待している。価格競争は相変わらず厳しい状況である。
清酒製造 12月分の清酒出荷量は3,893.1キロリットルで、前年同月比95.2%で推移した。タイプ別では、吟醸酒が前年同月比で96.2%、純米酒が102.9%、本醸造酒が92.1%、レギュラー酒が94.9%と純米酒以外は低調に推移した。
繊維・同製品 メーカーサイドで発注を抑えていることから、各工場では生産キャパが余っている状況である。百貨店ブランドを中心に、上代を下げる傾向があり、加工賃の引き下げ圧力が強い。
木材・木製品 円高により輸入合板が増加し、製品の安値傾向が続いていたが、国内合板メーカーで50%の操業短縮が行われたことにより、製品の在庫が減少し、製品価格は下げ止まりの様子が見られる。1月末の在庫は86千m3と前月より6千m3増加している。
窯業・土石 今年度の出荷数量の見込みは、前年並みに推移する模様。生コン価格については、工事の低入札の影響で、当業界へのしわ寄せがあることや昨年4月からの原材料価格のアップ分を価格に転嫁できずに、収益面で厳しい状況にある。
自動車販売 1月の新車販売台数は、登録自動車が924台(前年同月比65.3%)、軽自動車が1,285台(同92.5%)で、合計2,209台(同78.8%)と依然低調に推移している。
石油製品 [石油]ガソリン1リットル当たり103円で前月比3円の引き下げ、軽油は1リットル当たり99円で前月比3円の引き下げとなっている。灯油(配達込み)は、18リットル宅配で1,226円で61円の引き下げとなった。仕切価格は上昇しているが売価に転嫁できず、マージンの確保が厳しい状況が続いている。
商店街 ガソリン価格の値下がりの影響で、配達がらみの業種(弁当など)は一時息をついた状況にある。[秋田市]
 消費マインドの冷え込みにより売上げの減少に歯止めがかからない。[鹿角市]
一般建築 景気浮揚策として公共事業の前倒し工事が見込まれているが、物件数が少なく安値入札が続くことが予想される。
トラック 荷動きの落ち込みが、品目によっては前年対比で△30%〜△50%となっている。今後、燃料価格の下落と車輌の余剰感から運賃のダンピングが懸念される。


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