(1)賃金改定実施状況
本年1月1日から7月1日(調査時点)までの賃金の改定状況をみると、賃金を「引き上げた」事業所(116事業所)が28.9%で昨年の27.5%に比べ1.4ポイント増加している。
一方、「引き下げた」事業所(10事業所)は2.5%で昨年(4.3%)に比べ1.8ポイント率が下がっており、一時の悪化状況からは脱したものと推測できる。
また、「引き上げした」事業所と「7月以降実施予定」の事業所(4.2%)を合わせると「引き上げ」の方向で賃金改定を行った(行う)事業所は33.2%となっている。(図-33)
図-33 賃金改定状況

引き上げた事業所を規模別で見ると、規模が大きい事業所ほど比率が高く、また業種別にみると、製造業が32.5%、非製造業が24.1%となっている。特に、「機械器具」が61.3%と最も多く、次いで「化学工業」の46.2%、「食料品」と「情報通信業」が40.0%で続いている。
(2)平均昇給額
賃金改定を実施した事業所の内で、「引き上げ」を行った事業所の昇給額をみると、秋田県全体では単純平均で5,600円(全国平均:6,395円)、加重平均で4,882円(同:5,171円)となっている。
加重平均で業種別にみた場合、製造業が4,998円、非製造業が6,756円と非製造業が1,758円高くなっている。(表-4)
表-4 平均昇給(引き上げ事業所)
区 分 |
秋 田 県 計 |
製 造 業 |
非 製 造 業 |
昇給額(円) |
昇給率(%) |
昇給額(円) |
昇給率(%) |
昇給額(円) |
昇給率(%) |
単純平均 |
5,600 |
2.67 |
4,998 |
2.49 |
6,756 |
2.96 |
加重平均 |
5,171 |
2.47 |
4,824 |
2.38 |
6,548 |
2.78 |
昇給額が最も高かった業種は、「情報通信業」で、13,290円、次いで「総合工事業」の10,039円となっている。
次に、「引き下げ」を行った事業所の引き下げ額をみると、秋田県全体では単純平均で16,159円(全国平均:19,443円)、加重平均で19,106円(同12,740円)となっている。(表-5)
表-5 平均昇給(引き下げ事業所)
区 分 |
秋 田 県 計 |
製 造 業 |
非 製 造 業 |
昇給額(円) |
昇給率(%) |
昇給額(円) |
昇給率(%) |
昇給額(円) |
昇給率(%) |
単純平均 |
−16,159 |
−6.91 |
−14,232 |
−7.34 |
−16,985 |
−6.77 |
加重平均 |
−14,278 |
−6.14 |
−10,634 |
−5.21 |
−22,482 |
−9.27 |
加重平均で業種別にみた場合、製造業が14,232円、非製造業が22,482円となっている。
また、秋田県全産業の平均の昇給額を見ると、加重平均で3,223円(単純平均2,694円)と昨年の1,570円に比べて1,653円増加している。
業種別では、製造業が3,746円(加重平均)に対して非製造業が1,613円(同)と2,133円の格差が生じている。(図-34)
図-34 平均昇給額の推移(加重平均)

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